もう5月も終盤ですが、ゴールデンウィーク、皆様どのように過ごされたでしょうか。ウシヤマダといえば自宅でBL警備隊の通常運転なわけですが、この前代未聞の10連休に唯一、ウキウキせずにはいられない予定がありました。そうです。タイトルにもあるとおり、
CHILL CHILL BOX 4th presents「カフェオレは君の甘い香り」昼の部、初参戦してきました〜!
イエイ!イエイ!ということで、冷静と情熱のはざまを反復横跳びで揺れ動きながら書いていきたいと思います。
このCHILL CHILL BOXは今回で4回目の開催になります。・・・え?お前BLCDエキスパートライターのくせに今回が初参戦ってどういうことだよ説明しろ?その件に関しましてはウルトラ不徳の致す限りでございます候。ジャンピング土下座を差し上げます。未参戦の3公演分を埋める勢いで書き倒しますので、どうかお許しを。
考えてみると、こんなに毎日BLを浴びて生きているのに、BL系のイベントって参加したことない・・・?これまでBLを匂わせる舞台や映画には足を運んだ経験がありますが、まさにBLCDを生で体感できるイベントは人生初!ドキドキワクワクのイベントリポート、逝っきま〜す!
開演前編 〜サンパール荒川、腐民に占拠される〜
今回のイベント会場は「サンパール荒川」。最寄り駅から10分以上歩かされる辺ぴなところにあります。まぁイケナイ欲望渦巻くBL系イベントにはもってこいの会場なのかもな!開場20分前に到着したのですが、すでに入り口を埋め尽くすほど大勢の貴腐人たちが!皆さんヤル気マンマンでございます。ほぼ女性でしたが、ぽつぽつと四つ葉のクローバーくらいの割合で男性の方を発見。今どきのヤングボーイからややオタ臭強めの男子まで4人ほど確認しましたが、そのうちの3人はお一人様のようでした。BL系のイベントは数が少ないうえに、女性でもBLイベントは行けないという人もいますから、ここに集まっているのはツワモノだらけなわけです。そこへさらに少数派の男子ときてますから、コミケ3日目に女性一人で並ぶくらい居心地悪いと思います。そんな条件を飲んででもわざわざ1人で荒川くんだりまで来ようってんですから、彼らは相当腐っているとみえた。いいですよ、いいですよ、その「好き」に対する精神力の強さは素晴らしいぞ男子諸君!と心の中でエールを送るウシヤマダでした。
ロビーには今回の劇中に出てくるキャラクターたちのパネルが並び、溢れんばかりの人人人。そのほとんどが物販の行列です。誘導や物販のスタッフさんも全員カフェ店員の衣装を着ていて、演出に余念がありません。そういえば誘導の男性スタッフ、宮田幸季さんもびっくりのヘリウム声の方がいらっしゃった。
開演5分前、ほぼ9割座席が埋まっている状態。15時5分、ブザーとともに流れた注意事項のアナウンスは、執事のようなしっとりとした話し方で、ここでも細かな演出がされていました。
15時10分開演。ギターの軽快なイントロからはじまるthe band apartの「夜の向こうへ」に合わせて、ステージ中央のプロジェクターに動画が映し出されます。動画は、キャラクターとその声優さんたちを紹介していく内容でした。オープニングで使用されていたこのthe band apartの曲が本編のカフェ設定をおしゃれに演出していて、オープニングのわくわく感にぴったりとマッチしていました。オープニングの雰囲気はなかなかおしゃれ。
暗転し、6脚ある椅子にスポットライトがあたると、上手と下手からそれぞれ声優さんがちが登場。歓声こそあがりませんでしたが、会場中が息を飲んでいるのが伝わります。下手から、中澤まさともさん、小林裕介さん、古川慎さん、中島ヨシキさん、小野友樹さん、波多野和俊さんの順で着席。
アフレコ編 〜BL生アフレコで腐汁ブッシャア〜
朗読劇のストーリーを、公式サイトから紹介します。
”舞台となるのは、「BLUE LOVERS CAFE(ブルーラヴァーズカフェ)」
そこに集まる男たちの間で巻き起こるBLオムニバスストーリー。先代の店主が亡くなり、その店主の恋人であった主人公時枝が、店を引き継いだ。
古い雑居ビルの半地下にあるそのカフェは、コーヒー好きや読書好き、社会や学校からほんのすこしはみ出た者たちがいつの間にかたどり着く隠れ家のような場所である。”
公式からの引用に加えて、ウシヤマダがざっくりあらすじをご紹介!
時枝治生(cv.古川慎)は、亡くなった恋人、羽鳥宗平(cv. 中澤まさとも)のカフェを引き継いだ。あるとき、大学生の向井隼人(cv.中島ヨシキ)から好きだと告白されて付き合うことに。
カフェには時枝の高校時代からの腐れ縁で少女小説家である、山縣伊知郎(cv.波多野和俊)や、読書好きのインテリ系高校生で、時枝に好意を向けている岩本瑞樹(cv. 小林裕介)などが常連客だ。
話は時枝治生×向井隼人カップルを中心に展開していく。二人は互いに遠慮がちで、キス以上なかなか次に進展できずにいる。そんなトルとき、向井の従兄でサラリーマンの沖野有仁(cv.小野友樹)が現れる。実は彼が、時枝の初恋の人だったことがわかる。向井は恋人の初恋の相手が従兄だと知って、自分が沖野に似ているから付き合ってくれたのではないかと不安になり、時枝に冷たい態度をとって店を無断欠勤してしまう。そんな向井に沖野は「時枝は肩に止まった虫程度にしか思ってないから安心しろ」と背中を押す。一方カフェでは、無断欠勤する向井になんらアクションを起こさない時枝に対して、山縣が「店番は俺がやるから行ってこい」と鼓舞する。そして二人は無事仲直り。ジャン、ジャン♪
開口を切ったのは中島ヨシキさん(以下、中島さん)。キャラクターのワンコ感をそのまま声にしたような、トル鼻にかかった甘えたな声で話しはじめました。
2番目に続いたのが古川慎さん(以下、古川さん)で、少し低めの落ち着いた、しっとりとしたアダルティな声で、中島さんと掛け合っていました。
3番目の小林裕介(以下、小林さん)さんは、少し高めのツンツンしているけれど品のある声で、やたらと中島さんに突っかかる役柄。
4番目の波多野和俊さん(以下、波多野さん)は低すぎず、ぶっきら棒だけれど深みのある声で、理屈っぽい小説家の役。
5番目の中澤まさともさん(以下、中澤さん)は、少し堅めのダンディな声で、幽霊という設定のため、元恋人である時枝にしか見えない役柄。
最後の小野友樹さん(以下、小野さん)は、快活で豪快な力強い演技で、とにかく声量があるため、役柄とぴったりマッチしていました。
唐突に告白しますが、ウシヤマダの夢はBLCDの収録を生で見ることなのです。おい、夢叶っちゃったよ。いや、
夢だけど!夢じゃなかった!
そうなの、そう、なんとなくわかってはいたけど、イベントでやるくらいだからソフトタッチな・の・よ!ウシヤマダが見たいのはもう、特盛にがっつりのやつ!カツ丼に家系ラーメン食べちゃうくらいがっつりしたやつなの!でもね、よく聞くじゃないですか。BLCDの濡れ場シーンでは、必要最低限の人間以外は気を遣ってブースから出るというあれトル。それくらい濡れ場は神聖な場所だということ。それをトルわざわざ、腹を空かせたグリズリー並みに貪欲な腐民を前に公開する冒涜はないぜ。そこはやはり侵してはならない聖域なんだってことで納得しようじゃマイカ!
朗読劇そのものは、時枝の元恋人が亡くなっている設定のわりに鬱々とした雰囲気はなく、時枝の初恋や向井との出会いに焦点を当てたハッピーエンドのシンプルなストーリーでした。そのなかでもウシヤマダがぐっときた、選りすぐりでもなんでもないシーンをご紹介!題して、
ウシヤマダの心のジョニーがテント張りバリランキング〜!
3位 古川さんと小野さんのキスシーン
時枝の初恋であるトル沖野との学生時代を振り返るシーン。写真部の時枝は沖野ばかりを被写体にしていることに気づき、自分の気持ちを自覚しはじめる。そんななか、自分の写っている写真がほしいと暗室にやってきた沖野は、写真をくれたらお礼になんでもすると言い出す。時枝は思い切ってキスしてほしいと頼むと、沖野はそれを受け入れてキスをするが、トル冷たくあしらって出ていってしまう。
好きな人とキスできたのに、一人置いていかれてしまう時枝が不憫で萌えました。不憫BL。キスシーンで小野さんは、手を使わずにリップ音を出すというハイレベルな技を見せつけました。
2位 「キスして・・・」
3位同様、学生時代の時枝と沖野のキスシーンで、時枝がトル言ったセリフ。羞恥と畏怖と欲望が見え隠れする絶妙な古川さんの演技がまたトルたまんねぇな!つって。それまで時枝は受けなのか攻めなのか、本編では語られていなかったのですが、このセリフを聞いたときにビンビンきましたよ。あ、受けですね?つって。
1位 古川さんと中島さんのキスシーン
トルキス以上の行為に進めない時枝と向井を回想するシーン。朗読劇のかなり冒頭の方でぶっこんできやがってので、最初頭が追いついていかなかったのですが、ついにきました、BLCDではおなじみ、声優さんの手芸SE※1。これは本当にBLトルイベントならではの激レアショットですね。他のアニメ系のイベントではおそらく見ることはできないでしょう。もうこれだけでもチケット代と徒歩10分がチャラになりました。残念ながら席の位置関係で古川さんの手芸は見れなかったのですが、中島さんは人差し指を使っていたと思われます。ウシヤマダ、思わず獣のような声が出そうになり、すぐに手を当てました。それでもなお収まらない興奮を抑えるため、太ももをゴツゴツぶっ叩いてました。完全に不審者です。お隣さんメンゴ☆
で、これいじらないわけにはいかないのでいじっておきますが、古川さん噛みすぎだぞ☆個人的に数えただけでも4回は噛んでました。緊張してたかな?1000人近くの腐民が自分のこといやらしい目で見てると思ったら、恐怖で噛んでしまったのかな?そら仕方ない!今度がんばろう!←誰
※古川さんはトークショーの冒頭挨拶で噛んだことを謝罪されていました
トークショー編 〜ハイボールとアスタリスクと全部もっていく小林裕介氏〜
トークショーでは、上下パステルパープルのフォーマルスタイルだった小林さんの衣装いじり(皆さんに小林くんどうしたの?と言われたそう)と、中澤さんのアドリブいじり(台本にはない”ぐっちょんぐっちょん”など煽ったアドリブだったそう)からはじまり、2本の企画がありました。1本目の企画は「答えてマスター!お悩み相談」、2本目の企画は「キラメキ☆トキメキ タイトルを考えろ!」架空のBL漫画の設定に、声優さんがタイトルをつけて、一番センスのいい人を観客の拍手の量で決めるというものでした。全て語りたいのですが、10記事くらい上げることになりそうなので、個人的に印象的だったところをチョイスさせて頂きます。
3時間寝れない小野さんと、ハイボールで一発の小林さん
寝つきが悪いときどうすれば眠ることができるか、という悩みに、小野さんは寝付くのに毎回3時間ほどかかると告白。間にストレッチなどはするが、基本的に解決には至っていないそう。話を振られた小林さんは「ハイボールって何対何で割ってますか」と、逆に質問を投げかけたうえで「僕はハイボールの割合がわからなくて1対1で割っていて、夜それ飲んだら一発で寝れます」と、会場のどよめきと笑いを誘っていました。知らないからという理由で1対1で割る小林さんの天然な性格が垣間見えますね。うん。焼酎は基本的に自分の好きな量を入れるんだぜ!
好きになるときはどんな格好でも好きになる
これにはウシヤマダ、感動すら覚えました。悩み相談の内容は「好きな人と自分の好むファッションの趣味が違うが好きな人に合わせるべきか」というものでした。
まずこの企画について思ったのは、もう少し考えてもらいたかった。声優単体のイベントならまだしも、BLのイベントで誰だか知らねぇ素人の恋愛相談に声優さん個人がどう答えるか、果たしてBLファンが喜ぶ企画なのかということですトル。それは声優さん個人のイベントやラジオでやるのが妥当で、BLのイベントでそれと無関係の質問に声優さんが答える形式は求められていないと思いますね。しかもこの質問の怖いところは、服の趣味を女が男に合わせるべきかと置き換えることができ、答えそのものをミソジニーを含む回答に誘導する危険性を孕んでいるというところです。ここでジェンダー論を書くつもりはないので、ここまでにしておきますが、個人的にはBLCDのアフレコあるあるとか、演技の技術的な話なんかを聞きたかったです。それこそ抱かれたい、抱きたい声優ランキングとか、そっちの方がよっぽどファンにはよだれものだと思います。
リスク満載の質問内容だとわかっているのかわかっていないのか、声優さんたちもはっきりと答えあぐねている様子。古川さん「スカートがいい」←お前)、中島さん「自分の趣味を徐々にフィードインする」←お前もか)などの答えが出るなか、そこをロンギヌスの槍でぶった斬ってくださったのが小林さん!
「そもそも好みって理想のなかだけの話でしょ」
「実際どうなの?好きになった人が好みの人なの?」
「好きになるときはどんな格好でも好きになる」
コバヤシさん・・・(電気ウナギイヌの長谷川さん風)
いやこれはお見事ですよ。司会者には「深く考えて答えて頂いて」と皮肉を言われてましたけど、ウシヤマダは1人スタンディングオベーションを送りたかった!こういうジェンダー論を孕むリスキーな事柄について、悪い意味の”空気”を読まずにはっきりと主張できる人間はそうそういません。さっきのハイボールの話といい、恋愛相談での発言といい、ウシヤマダのなかで彼は、お金持ちの家で育つも、物事の本質を見抜く才能が備わっている品のいいお坊っちゃまのようなお人!というイメージを勝手に妄想。椅子に座っているときもほぼ足をぴったりと閉じておられて、所作の一つ一つに品がある小林さん。好感度、グイグイきてますよ小林さん!
いろんな意味でアスタリスクだよ
架空のBL設定にタイトルをつける企画のなかで、古川さんがタイトルのなかに、☆を入れるか*を入れるかで迷っているところへ、小野さんが古川さんの背後に現れて、
「いろんな意味でアスタリスクだよ」
と!ものすごくさりげなくおっしゃったので聞き流されていましたけど、ウシヤマダの耳には最新鋭のYOU腐ォーキャッチャーが搭載されていますので聞き逃したりしません。小野さん、あんだ最高だよ。ベストオブ”ツッコミ”賞を差し上げます。
おん?アスタリスクってなんぞ?という方、アスタリスクとアヌスのシワを見比べてみると…?
ものすごいタイトルに心当たりない?
タイトルを考える企画のなかで、BLはぶっ飛んだタイトルが多く、マネージャーの口から伝えられるBLCDのタイトルにびっくりするときがあるという話題があがりました。すると中澤さんが、ものすごいタイトルに心当たりがないか、なにか含んだように小野さんに聞くと、小野さんは小林くんに聞いてくれ、と話しが小林さんに振られます。小林さんはものすごいナチュラルに「ああ、ヤリチン☆ビッチ部ね」と答えるシーンがありました。小林お坊っちゃまのお口から卑猥なお言葉いただきました。
実は出演者の半分がヤリ部の出演者(小野さんは興津さんの代役)だった!ちなみに著者も「おげれつたなか」とこれまたぶっ飛んでますからね。おげれつ先生、おもわぬところで宣伝されていましたよ!
拍手ゼ〜ロ〜
タイトルを考える企画のなかで、最終的に誰が一番センスがあったか、観客の拍手を求めたときでした。一番上手側だった小野さんからはじめたのですが、
「では、小野さんがよかったと思う方、拍手をお願いします」
・・・シーン・・・
「おい嘘だろ」
小野さんまさかの投票数ゼロ。小野さんのファン多いはずですが、一人も拍手しなかった奇跡。まるで事前にリハーサルでもしたのかってくらいシーンとしてました。もってるな〜小野さん。そしてどこまでもクオリティに正直でストイックな腐民の皆さん、恐ろしい。
結果は小林さんと中澤さんが同等1位ということになり、なにやらお高いお紅茶をもらっていました。投票の際、お二人の拍手の大きさに変わりがなく、順位を決めかねているとき、中澤さんが賞品は分け合えますか?と聞いていて、「BLっぽくなってきたぞ」、「どっちが攻めか受け決めておいて」なんて冷やかされていました。賞品は二人で分け合うことになり、中澤さんと小林さんは席が隣だったので、二人でこそこそ話し合っている姿を目撃!公共の面前で中の人イチャイチャやめろ!嘘ですごめんなさいもっとやってくだそいお願いします!
小話
エンディングトークのあと、中澤さんと小林さんは、賞品を二人仲良く持って退場されていました。っく〜!かわいいぜ!
本当に楽しくてあっという間に終わってしまいました!ソフトタッチではあったものの、BL生アフレコを体験できたことは、本当に貴重でした。生で手芸SEも見ることができて、なにより声優さんたちが真剣に取り組んでくださっている姿勢を感じられたこと、今回イベントに出演してくださったその心意気に秀樹・感激・雨・嵐・For Dream。そしてこんな豪華なメンバーで、このイベントを実現してくださったちるちるさん、本当にいい体験をありがとうございました。
BL系のイベントは前例が少なく、特にその性質上どこまでやっていいのか、という線引きもある一方で男子同士のイチャイチャをとことん見たいファンの欲望もある…。今回はソフトタッチで、萌えよりもコミカル重視の朗読劇したが、もう少し濡れ場に入る前のハァハァしてるときのやりとりなどはあってもいいのかなと思いました。濡れ場までいかなくてもヤリ方はいろいろある!まだまだ伸びしろがありそうですね!
CHILL CHILL BOXは今回が4回目ということで、今後どのように進化していくのか、おしりかじり虫していきたいと思います!
次回、フリートーク撤廃法案です。