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臣の父親が明らかに!?崎谷はるひ原作!「あざやかな恋情」レビュー

 梅雨明けの殺人的な蒸し暑さのなか、皆さんいかがお過ごしでしょうか。筆者=デブは掃除機をかけるだけで肉汁噴水マンと化す、そんな熱いサマータイムです。そんなことはどうでもいいんだ。更新が遅れましたこと、深くお詫び申し上げます。(今のところ読者ゼロだけど読者いる風に書くスタイル)いろいろバタバタしており・・・いやグダグダして・・いやダラダ・・不徳のいたす限りでございます。

 仕切り直しまして、今回の記事はしなやかな熱情シリーズ4作目!今回もシリーズの特徴であるサスペンス要素と、前作にも増して甘く甘い二人を拝める仕様となっております。安定の崎谷さん仕様でございます。今回はかなりサスペンス要素が強い作品になっているので、サスペンスの読み物としても楽しめます。そのうえ男と男の愛の劇場が拝めるわけですから一石二鳥。聞かないという選択はありませんね。よっしゃ!レッツラゴー。

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 作品名:あざやかな恋情
 原 作:崎谷はるひ著
 レーベル:Atis collection
 メインキャスト:秀島慈英(CV.三木眞一郎)× 小山臣(CV.神谷浩史)
 設 定:画家 × 刑事
 ジャンル:サスペンス/ロマンス
 エロ度:★★★★☆
 ラブシーン回数:4回
 ラブシーン分数:12分05秒(1回戦,0:53 / 2回戦,1:55 / 3回戦,5:25 / 4回戦,3:52)
 あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 一年間の駐在所勤務に合わせて長野の僻地へと越してきた慈英と臣。田舎特有の
閉塞感はあるものの、二人は放浪癖のある画家のセンセイときれいな駐在さんとして
街の住人とも友好的な関係を築いていた。平穏にみえた田舎の街で窃盗事件が発生。
臣の父親と名乗っていた権藤という男の訃報。所持品の身分証にある丸山裕介の名前。
混乱する臣をよそに新たな窃盗事件が起きる。自警団が確保したその男とは・・・?
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 臣さんの痴女プレイが聞きたいか!
 聞きたいに決まっている!え?のっけから濡れ場かよ?ああそうさ!本編さんの方がトラック2から飛ばしてるからこちらも合わせるわ?

 無事に昇進試験に合格した臣は、1年間の駐在所勤務に入ったわけですけれども。前作のひめやかな殉情で宣言したとおり、もちろん慈英も一緒に長野の僻地へ引っ越し。田舎の街ですから基本、全員シースルー着なきゃいけないくらいのオープンカルチャー。プライバシーゼロ。セックス大好きの臣さんがそんなところで大人しくしているわけがない!イエス!欲求不満!そんな欲求不満の臣さんに、オーラルセックスをしてあげる慈英さん。しかも駐在所で!なにそれエロ!あの三木さんのいい声で、

 「いけないお巡りさんだ」

 とか言う!(お巡りさーん、お巡りさんがわいせつなことしてますー!)もちろんそのあとは家でがっつり本番です。もうそこでの臣さんがもうなんかもう、痴女!(語彙力!)どっかのアダルトビデオの痴女ものを見ているかのような台詞の数々。ここでは珍しく臣が主導権を握ってナニしているわけですが。えー今更感強いのですが、このブログには濡れ場の再生時間を記録してあります。トラック3の濡れ場は2分弱。正直短い。がしかしこの短い時間のなかにこんなに濃厚なラブシーン入ります?ってくらい濃厚です。

 「もうだめ?いきたい?」

 サキュバスなのか?と言いたくなるくらい挑発的に慈英を弄ぶ痴女臣さん、必聴です。

 痴女だけじゃない!ピロートークでもトドメをさしてくる!
 お前トラック3だけでどれだけ書くんだっていうね。しかーし!トラック3以降はシリアスな話に入っていくので、ここで十分な糖分を吸っておきたい。もう十分すぎるくらい吸えますよ。慈英にかわいいと言われて、

 「俺、まだかわいく見える?うふふ」

 とか、動いてお腹が空いたと言ったかと思えば、

 「もっとこうしていたい。うふふ」

 とか。(ってなんなの!あんたちのバナナチョコレートエクストラホイップアイスクリーム級の甘さで殺す気???ありがとうごちそうさまだな!)本当にもう「ハンバーーーグ!」もとい「あまーーーい!」と叫び出したい甘さである。

 慈英の慈愛は太平洋よりデカイぜ、お兄さん・・・
 臣の父親かもしれない人物の存在を堺さんから知らされる臣は、親類が犯罪者である可能性を突きつけられ、不安定に。もともとセックス依存症の気がある臣は、慈英に迫るわけです。全てをセックスで忘れたい臣は「犯して」と口走る。痛いくらいの激しい行為で忘れさせてくれと。そんな痛々しい臣に慈英が言った台詞が、ものすごく慈愛に満ちている。

 「やさしくする。大事にする」

 崎谷さんの書いた台詞に役者さんの演技が加わって、最大効果を引き出す、まさにBLCDの醍醐味です。筆者はまた泣きながら濡れ場を聞くことになったのは言わずもがな。

 そしてまた三木さんの演技!彼は天才ですね。もう臣は慈英の愛に引け目を感じることもないし、愛されていいと思えるようになっているけれど、慈英は何度も、何度でも愛を伝える。三木さんの演技も、怒るでもなく、諭すでもなく、包み込むように強く、ただただ愛しているという気持ちをわかってほしい、その一心が伝わってくる。自分を痛めつけるようなことはするな、と否定するのではなくて、あなたを愛している、と真っ直ぐに伝えることで少しでも臣に安心してもらいたい慈英のその気持ちがビンビンに伝わってくる演技でした。

 もうね、このシリーズはこういうことしてくるよね〜。原作も素晴らしいのに、さらにBLCDでまたニュータイプをぶっ込んでくる。原作で楽しんで、またBLCDでも生きた臣と慈英に会える。大げさでなく原作ものの理想形だといえるのではないでしょうかね。

 山小屋の情報聞くだけだよね?
 息子の名前が臣で、妻のレイカとはムラサキというスナックで出会ったと話していた権藤という男。その男が所持していたフォークリフトの免許証に「丸山裕介」の名前。安曇名義の通帳。行方不明になったという青年団団長の丸山浩三の兄。新たな窃盗事件から部外者を排除しようとする浩三と街の住人たち。これらのはNext Conan's HINT!をもとに臣は少しずつ連続窃盗事件の犯人、そして権藤という男の一端に近づいていきます。

 臣は連続窃盗事件の犯人を捕まえるため、人がいた痕跡があるという山小屋を調査しようとします。場所を知っている慈英から聞き出そうとするシーンがあるのですが、山小屋の情報聞き出すシーンなのにアダルティックな会話を繰り広げる二人。一人で山小屋に行ったり無茶しないよう言い聞かせる慈英は、

 「言うことを聞かないひとには、少し怖いことをするかもしれない。ああそれとも・・・・・・そんなこと、されたい?」

 臣は無茶はしないと言葉では約束しつつも、

 「場所教えて」

 艷に対して艷で返してくる臣さんさすが年上!山小屋の場所聞くだけのシーンのはずなのに、艶ありすぎて山小屋どうでもよくなるレベルです。

 権藤という男の正体は・・・
 臣さんはあれだけ慈英から「絶対に行くなよ」と言われていたのに、ダチョウ倶楽部の絶対に押すなよ理論を発動し、一人で山小屋に行きます。(三島事件で痛い目みてるんだから学習しなさいよ!)しかしあの慈英ですから、そこはもちろん尾行してますよね。(言い方)そこで臣は、自分が幼い頃に描いた一枚の絵を見つけます。絵を描いた時期と、権藤がレイカと出会った時期からして、権藤が実父ではないことが判明します。では権藤とは誰なのか。それは臣が幼い頃、唯一父親のように面倒をみてくれた男性だったのです。このことは権藤が所持していた通帳の名義人から話を聞くことで判明するのですが、また一つ疑問が残ります。なぜこの山小屋で臣の絵が見つかったのか。それは、浩三の兄である丸山裕介が権藤に名義を売った際渡した荷物のなかに臣の絵が入っていて、それを裕介が捨てずに持っていたから山小屋で発見されたというわけだったのです。誰からも愛されていないと思っていた臣にも、離れてもずっと臣を自分の息子のように思っていた権藤の存在があった、という救いがありました。

 また権藤に通帳を貸した安曇の話もまた切ない。通帳の名義を貸してくれと頭を下げる権藤を、情けなく思って突き放してしまう。それを今でも後悔しているから、臣に権藤の話をすることで償いを求めたのでしょうか。

 悪人を断罪するだけで終わらないカタルシス
 崎谷さんの作品はボリュームがあるので、CD化するにはどうしても編集でカットされてしまう部分が出てきます。原作を読んでいると、おいおいどこもカットできないくらい大事な話じゃねぇかよ、という密度の高い内容になっておりまして、そのなかでも裕介の話はBLCDはかなり編集でカットされているため、ここからの話は原作からも補足しながら書いていきます。

 一連の窃盗事件の容疑者は浩三の兄である裕介。本作のなかでは悪者の裕介が捕まって、はいじゃんじゃんという終わらせ方はしていません。生きている人間それぞれに背景があり、これまで生きてきた軌跡のある同じ人間なのだと考えさせられる描写がいくつもあります。普段から暴力的だった裕介は街の厄介者で、あるとき浩三の交際相手に暴行。街から出て行けと言っても出ていかない裕介を、長男の賢治が所有する山へ呼び出します。銃を突きつけられ、「さっさと死んじまえ、そうでなければ出て行け」と言われる。裕介の証言からは、そのあと賢治を殴りつけてその場から去ったあと、鉄砲水による事故死と読み取ることができます。しかし身から出た錆びが色濃く残る街では、裕介が兄を呼び出したと噂が立ち、言い合いを目撃したという人まで現れて、ますます丸山家は居場所を失っていきます。狭い田舎街では致命的でしょう。責任感の強い浩三がこの狭い街のなかで生きていくには、自ら兄の裕介を追放する他に方法がない。自ら兄を断罪することで、家族と街の秩序を守ったのです。しかし一方では、家族を追い出したことを悔いてもいた。市内で偶然見かけたみすぼらしい兄の姿を見て、面倒をみてやるから帰ってこいと呼び戻した。金庫の暗証番号を裕介の生年月日にしていたことも、盗まれるとわかっていてそうしたように思えます。しかし結局は、兄を呼び戻したことでまた街で窃盗事件を起こされ、過去と同じように裕介を自ら断罪しなければならない状況に追い込まれる結果になります。なんとも切ない。裕介は悪です。それは疑いようがない。しかしその裕介も、もしかしたら変わろうとした矢先、闇金融からの強引な取り立てから金を盗むに至ったのかもしれないと、原作では描写されています。また権藤が大切にしていた臣の絵を捨てられずに持っていたこと、戻ってこいと言われてわざわざ居場所がないとわかっている故郷に戻ってきたことからも、どうしようもない彼にも人生をやり直したい、そして浩三に償いたいという気持ちがあったのかもしれないと思いたい。そんな救いが読みとれました。

 権藤にしろ、裕介、賢治、浩三、安曇、皆それぞれに抱えるものがあって、後悔があって、うまくいかない人生をその人なりに生きてきたのだと思わせてくれるところが、本作の登場人物にはありました。

 お待ちどうさま!最後もやっぱり濡れ場だぜ!
 「口のなか舐めて」
 というドスケベな台詞からはじまるドスケベタイムがきましたよ!今回は約束を破った臣さんへのお仕置きとして、かなり言葉責めがドイヒーな慈英さんです。どこをどう触ってほしいか、わざと臣に言わせようとします。そしてそんな慈英の言葉責めに天下の臣お姉さんは、ほとんど動じていないように思えるのは筆者だけでしょうか。震えるほど恥ずかしいと言いながら「舐めて」と語尾を上げながら誘う。これはもう新手の言葉責め返しじゃないのか!

 臣役の神谷さんがさすがだなと思ったのは、慈英が「もう濡れてる」と臣の羞恥を煽るような言い回しをしたとき、

 「いや・・・だ、ばか、も・・・早く脱がせて」

 の演技!恥ずかしいことを言うなと愛でるように咎めながらも、キスだけで体が反応して言葉が切れ切れなのと、その恥ずかしさとは裏腹の脱がせてほしいという欲望が詰まっている絶品の演技です。

 最後は慈英が達しないまま臣が先に達するのですが、臣は泣いていやがりつつも体力の限界から眠気が襲ってきます。寝る前に臣が言った台詞がまたすごい。

 「なんなら、俺、寝ちゃってもやっちゃっていいから・・・・・」

 寝ちゃったー!寝ちゃったよおい。こんなこと言われてよく慈英さん余裕の笑みでいられますよね。ド腐れ腐民の筆者はもういろいろ、そらぁもういろいろ想像しちゃってたまんねぇよ!(寝てる臣さんに謝りながら寝バック素股する慈英さんとか)

 末筆
 今回二枚組で長編サスペンスだったので、まとめるのがてぇへんでした・・・。まだまだ技術不足です。

 本作はサスペンスとしても十分楽しむことができて、さらに”じえおみ”ラブラブ萌え萌え感動エロも楽しむことができる、満腹の一作でした。

 父親ではないものの、臣のことを息子のように大切に想っていてくれた人物がいたことで、散々な臣の過去にも救いを見いだすことができました。また窃盗事件の犯人だった浩三の兄である裕介に関しても、悪を悪として成敗して終わりにしない書き方がされていて、キャラクターの人間味が出ていました。特に浩三役のてらそままさきさんは素晴らしい演技でしたね。長野の訛りに違和感がないナチュラル長野人にしか聞こえない。

 このブログはBLCDレビューなのに、BLCDに収録されていない部分を書きまくっています。BLCDだけでも楽しめるようにできていますが、崎谷さんの作品は内容がてんこ盛りなので、原作に触れないと語れない部分が多くあります。原作では、

 「慈英お父さんがいいとこまでして」

 とかものすごい台詞がありますので、原作を読んでからBLCDを聞くと、またそのときのキャラクターの心情などがよく分かると思います。是非原作とともにお召し上がりください。

 次回、照英が訪ねてきた理由とは!?崎谷はるひ原作!「やすらかな夜のための寓話」レビューです。