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神谷浩史受け史上最もエロいとされるBLCD!和泉桂原作!「罪の褥も濡れる夜」レビュー

 平日の眠気が南アフリカのディフェンス並みに強すぎて起き上がれない筆者です。あ、ラグビーネタです。だらしないことこのうえないのですが、三大欲求の一つに抗えない自分をどうにかしたいこの頃です。

 皆様いかがお過ごしでしょうか。筆者にとって至極のBLCDであるしなやかシリーズのレビューが終わり、次はどうしようかと考えていたところ、やはりこれは書いておかなければならないだろうと。名声高き、清㵎寺家シリーズ。2005年に発売された「この罪深き夜に」から2015年の「罪の褥も濡れる夜2」まで7作のCDをリリースしている、こちらも人気高いの長寿シリーズです。今回取り上げるのは、清㵎寺家シリーズ4作目の「罪の褥も濡れる夜」です。2008年発売ですから、今から11年前の作品ということですね!いやあ、年とったなあ(笑)2008年といえば筆者がBL沼にダイブした年でもあり、感慨深いものがありますね。(どうでもいいわ)

 勘のいい方はすでにお気付きかと思いますが、また神谷さんです(笑)誰もが一度は通る受け、神谷浩史でございます。そんな異名をもつ(もってません)神谷さんが演じるのは、本シリーズに登場する魅惑の御曹司、清㵎寺冬貴。この冬貴役は、神谷浩史受けBLCD史上最もエロいと断言しよう。どれだけエロいかって?それは以下本文を読んでいただきたく候!

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 作品名:罪の褥も濡れる夜
 原 作:和泉桂 著
 レーベル:ムービック
 発売日:2008年7月25日
 メインキャスト:伏見義康(CV.遊佐浩二)× 清澗寺冬貴(CV.神谷浩史)
 設 定:官僚 × 御曹司
 ジャンル:明治ラブロマンス
 エロ度:★★★★★×35億
 ラブシーン回数:16回
 ラブシーン分数:33分09秒(1回戦,00:27 / 2回戦,6:49 / 3回戦,1:47 / 4回戦,2:50 / 5回戦,00:52 / 6回戦,00:46 / 7回戦,00:51 / 8回戦,1:47 / 9回戦,00::30 / 10回戦,00:17 / 11回戦,1:45 / 13回戦,00:21 / 14回戦,7:12 / 15回戦,4:12 / 16回戦,2:43)

 あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 貿易業を営む伏見男爵家三男の義康は、父の名代として出向いた清㵎寺伯爵邸で
どこか浮世離れした美しい少女と出会う。6年後、仲間内の罰ゲームで再び清澗寺家へ
訪れると、そこにいたのは6年前に会った少女、ではなく清㵎寺家の御曹司だった。
美しく純粋無垢でありながら淫靡な冬貴に溺れていく義康はやがて支配欲を満たすため
周囲の人たちを犠牲にしていく。愛し方を知らない男と愛され方を知らない男が
繰り広げる激情の明治ラブロマンス。
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 ■第一声で知らしめる妖艶!神谷浩史!
 義康と冬貴が出会ってから6年後、仲間内のカードゲームにわざと負けた義康は、清㵎寺家の冬貴の部屋に潜り込みます。そのとき義康に気づいた冬貴@神谷さんの第一声。

 「だれ」

 はい、もうこれいいやつ、ものすごいいいやつ。(語彙力低めでお送りしております)このたった二文字の台詞で、冬貴という人物の片鱗を知らしめる神谷浩史さんの演技力の高さ。ふわふわとしていてどこか浮世離れしたような、少年とも少女ともつかない絶妙な声のバランス。匠ですよねえ。

 このとき、このとき冬貴は12歳ですから、学年でいえば中学1年生。義康は17歳の高校2年生。少女だと思い込んでいた子が実は男だったと知るわけですが、萎えるどころかヒットアップ。冬貴が某ネバーランドの妖精かのごとく、エロい御粉(通称:冬貴パウダー)を撒き散らすものだから、思春期の義康の理性はものの数分で崩壊。冬貴をペロペロしはじめます。冬貴は冬貴で嫌がる様子もなく、ただただ義康の行為を受け入れます。それどころか家の者に見つかりそうになって逃げる義康を、引き止めるような行動に出る始末。どえらい中学生だなおい。

 筆者はこの第一声を聞いて、とてつもない濡れ場が待っているのではないかと期待せずにはいられませんでした。

 ■リップ音がやたらエロく聞こえるのは俺だけか?
 清㵎寺家伯爵である清㵎寺貴久の許しを得て、冬貴のもとに通うようになる義康。冬貴パウダーに耐えながら、勉学や一般常識を教え込んでいた。しかしついぞ冬貴パウダーに負けて唇を奪ってしまう。

 ここで注目してほしいのが、リップ音。BLCDも100枚あったら100通りのリップ音がある。声優さんが自身で作るときもあれば、音を当てていることもあるそう。本作がどちらに当たるかは不明ですが、やたらいやらしく作ってある!舌と舌が絡み合って蠢く粘膜の音!いい仕事してます。是非、全集中の呼吸でお聞きください。

 ■ここがヘンだよ清㵎寺家の日常
 なにがヘンかって一般的なところを探す方が難しい清㵎寺家の皆様。ざっと挙げてみましょう。

 (1)近親婚で成り立っている
 (2)冬貴のお父さんがお兄ちゃんで、おじいちゃんがお父さん
 (3)予知能力がある
 (4)とにかく寒い
 (5)まらざんまい(やめろ)

 こう言っちゃあれですけど、もう頭いかれてますよこの一族。祖父である貴久は冬貴と風呂に入り、精通がきたことを挙げて誰と情事を交わしたいか聞くと、

 「お祖父様」

 ど頭カチ割られる衝撃。そのあとに起こる冬貴と各界有力者との契約の儀式では、父親(実は兄)と、それも1対1ではなくモブも含めて乱交。事実上は兄弟とかもうそんなことはどうでもよくなる倒錯ぶり。(というか兄もアウトだけどな)最初は冬貴も嫌がっていたものの事後の感想は、

 「気持ちよかった」

 末恐ろしい子!

 一方で冬貴は巫女の一面も持っています。巫女という穢れなき純白な要素と、父親だろうが、そこらへんのジジイだろうが、関係なく不特定多数の性を貪るという正反対の要素を同居させることで引き立つ冬貴の禁忌性。くすぐる設定ですよねえ。本編にはあまり巫女っぽい描写は出てこないのですが、唯一それっぽいもので、予知能力があったりなかったりします。(おい)少なくとも義康に出会うことは予知できていたようですね。それなら義康と付き合うと鬼のように苦労させられることもわかりそうなもんですが、そこは・・・・・・お察し!

 また本編でいくどとなく出てくる冬貴の台詞が「寒い」。底なしの冷え性だよ。この「寒い」はおそらく「寂しい」に言い換えられるのだと思います。とにかくずっと寒い冬貴。皮肉なことに名前が冬。いや名前も寒いんかい。どこもかしこも寒い冬貴は究極の寂しがり屋です。もう四六時中ずっと一緒にいて水を注いでやらないと、生きていけない花のようなものです。しかし義康みたいなパンピー(死語)には到底抱えきれない珍種の花なので、冬貴は他に水やりを求めるしかない。結果・・・・・・まらざんまい・・・・・・(やめろ)

 ■超弩級の背徳感!12歳の冬貴、抱かれる
 筆者、12歳の御曹司が抱かれるという設定だけで白飯3杯食べられますね。その美少年御曹司の声が神谷浩史さんで興奮6割増。第一声の演技でとんでもない濡れ場を期待しながら迎えたディスク1のトラック5。いやはや期待を超えてくる仕上がりでした。まず喘ぎ声が儚い。儚いとしか形容しようのない演技です。

 義康の愛撫で他人からの刺激を受けてはじめて射精した冬貴は、

 「いくの、すごく、気持ちよかった」

 だとよ!それでもってお次は指でほぐされて、

 「今の、もっとして、義康」

 だとよ!(パート2)冬貴パウダー濃度120%のため義康は指だっつってんのに男根を挿入。

 「義康で、いっぱい、お腹」

 だとよ!(パート3)義康は最低なことに体内射精してしまいます。

 「今のして、中に、もっと出して」

 はい!アウトー!ちょいちょいちょい、皆さん思い出してください?冬貴は 12 歳 の 中 学 生 ですよ!実際には学校に通っていないものの、中1でこのエロさ。去年まで小学生だったんじゃんとかもう・・・もう何も言えねえ・・・・・・。

 そして皆さんお待ちかね、清㵎寺家伝家の宝刀解禁です。今度はオーラルを冬貴に教え込む義康に半ば言わされてはいるものの、顔射までされているのに、

 「美味しいの、もっとちょうだい?」

 美味しい、いただきました。ありがとうございます冬貴様。

 このトラック、15分25秒あるのですが、そのうちなんと11分26秒が濡れ場という驚異の長丁場。BLスケベが大好物の筆者が冬貴のセリフを借りて言えば、とてもあたたかかった・・・・・・。

 ■義康 is the KUZU
 言葉が悪いのはご愛嬌。筆者が若かりし頃にはじめて本作を聞いたときは、耳がエロしか追っていなかったもので、攻めのキャラクターについてはあまり深く考えていませんでした。ところが今聞いてみると、
 うわ、義康ってKUZUなんじゃん
 つって。今さらながらこいつひでえ攻めだなという感想をもつのでした。

 <こんな攻めは嫌だよ義康編>
 (1)住居侵入
 (2)未成年誘拐
 (3)未成年との性交
 (4)実の兄を通報
 (5)女性の好意を利用して冬貴と結婚させる
 (6)手に負えないと思ったら捨てる

 いやあKUZUっすねえー。冬貴は一体義康のどこが好きなんだと、問いたくなるKUZUっぷり。誘拐したうえに性行為にまで及んでいますから、現実世界なら犯罪者ですよ。ここまではBLファンタジーとして強引な攻めっているな、程度で収めることができます。まあその先がまたひどい。なにがひどいって嫉妬が。まるで洋服の試着でもするように、取っ替え引っ替え情事を繰り返す冬貴。しかしそんな冬貴が唯一肉体関係をもつことなく健全な友好関係を築いていた兄に嫉妬した義康は、政府への反逆行為で通報。さらに冬貴の代で清㵎寺家を途絶えさせないため、義康に好意を寄せる綾子を利用し、冬貴と結婚させて子供まで産ませる。最悪なのはここからで、これまで散々身勝手に冬貴を食い物にしておいて、見返りがないからと切り捨てやがります。それも冬貴のためだと責任転嫁して逃げる始末。どうしようもねえです義康。

 まず冬貴を選んだ時点で、世間一般に流通している恋人たちのギブアンドテイクができると考えていることが大間違い。だってそうですよ。清㵎寺家ですから。それに冬貴は一貫して変わっていないし、元服したときにちゃんと、

 「この身はおまえにはやれないが、心ならくれてやろう」

 って伝えてますしお寿司。人の話聞いてましたか?というね。冬貴渾身の告白もおとぼけ義康には届かず・・・・・・。義康はなんといってもパンピー(死語)なので、あなたに会いたくて会いたくて震えちゃう、つって足元に縋りつくようなチープな愛情表現がほしいタイプ。噛み合わないわけです。そして冬貴を受け止めるには小さすぎる器。控えめにっても出直してこいや・・・・・・。

 ■まるで別人?元服した冬貴が豹変
 義康に好意を寄せる綾子を利用して冬貴と結婚させ、ある意味で義康に尻を叩かれながら綾子を抱いたその初夜。この日、冬貴は14歳の誕生日で、元服を迎える日でもあった。綾子との結婚も政治家になるのも、全て冬貴を守るためだと詭弁を振るまう義康に、元服した冬貴が言い放つ。

 「今宵が7年目だ。待たせたな、義康」

 おっとう?今までのふんわりふわふわシフォンケーキのような儚さはどこへ行った!一変して女王様に様変わり。

 「元服するまではおとなしくしているのが、お祖父様との約束だった」

 おいおいおい猫かぶってたんかい!まさかのこっちが素だった!特に冬貴の達観したような笑い方は、妖艶そのもの。

 「んふふふ、おいしい」

 女王様版おいしい、いただきましたありがとうございます。このシーン、特に冬貴のオーラルはエロがどえらいことになっておりますので必聴でございますよ。
 神谷さんの完璧な演じ分けがマーベラス。元服後の女王様冬貴を聞くと、消え入りそうな声でぽそぽそと話す幼い頃の冬貴が遠い・・・・・・。しかしどちらも美味しい!ショタ冬貴とクイーン冬貴、あなたはどちらが好みですか?

 ■捨てられ続ける冬貴が大変不憫なディスク3
 前項でも書いたとおり、とにかく義康 is KUZU。義康は自分の欲望を満たすために冬貴の身体を消費し、そしてその人生を思いのまま配下に置いてきたわけですよね。それを愛情だ、冬貴のためだ、と名分をつけて散々冬貴の人生を振り回しておいて、自分の都合のいい見返りがないとわかると切り捨てる。もうね、全部がマスターベーションなんですよ義康という奴は。冬貴の話なんか聞いてやしない。まずもってコミュニケーションを全く取ろうとしていない。一番最初の出会いくらいじゃないですかね、まともに冬貴と会話していたのは。もうあとは煩悩まみれ、欲望まみれのそれこそ冬貴の言葉を借りて言うなら「哀れな男」ですよ。海軍に志願するところなんかもういやらしいの極み!お国のため命の危険を晒すことで、冬貴の関心を引きたい下心が丸見えなのよ!

 って義康の悪口ばかり書いていても仕方がないので冬貴のことも。冬貴という人間は規格外なのです。生まれた家も、血筋も、生まれ持っている気質もなにもかもが規格外。冬貴の性欲は食欲と同列レベルの欲求なので、日替わりランチくらいの感覚で相手を選んでいます。多情であることはもちろん、冬貴には基本的に罪悪感というものが存在しません。そんな規格外の冬貴に世間一般の恋愛論をぶつけても無駄なのです。

 では冬貴は義康を愛していないのか。義康に全く気持ちを伝える努力をしていなかったのでしょうか?否。ごくごく少ない言葉ですが、彼なり方法で伝えてました。

 <冬貴の伝わりづらい愛情表現シリーズ>
 ・「この身はおまえにはやれないが、心ならくれてやろう」
 ・「わたしが欲しいのは、おまえだけだ。おまえがいればそれでいい」
 ・「相手がお前かそうでないかの差だ」
 ・義康からもらった手紙を密かに大切にしている
 ・別れを切り出されて嵯峨野に抵抗

 いやいやいやめちゃくちゃ愛されてるじゃねえかよ!義康からの手紙を何度も読み返しているところなんかをみると、義康は冬貴にとって”特別”で、いないと寂しい存在なのですよ。義康に別れを切り出されても、柴崎を通して直接会いにきたり、諦めずに嵯峨野に抵抗したりと、絶対に義康以外にはとらない行動をとってます。普段は情事の相手探し以外で、ほとんど外出しない冬貴からしたら大冒険ですよ。それを義康はろくな対話もしようとせず、ことごとく無下に突き放しやがって!冬貴が不憫で聞いているのが辛くなるトラックでした…。

 ■クライマックスは金平糖の砂糖ぶっかけ丼くらい甘々のずぶ濡れ場!
 全編をとおして濡れ場の多い本作ですが、クライマックスの濡れ場も7分12秒と、これまた長編。出会ってから17年、ようやく気持ちの通じ合った二人の濡れ場は、12歳の冬貴とはじめて抱き合ったシーンを彷彿とさせるものでした。それもそのはず、元服後、女王様に様変わりした冬貴でしたが、本トラックでは12歳の冬貴が垣間見える初々しい反応が悶絶ものです。さすが神谷さん、ノーリスクハイリターンの演技です。

 また筆者が勝手に本作の特徴と位置付ける、やたらいやらしいキッスSE。前半のあたりで、冬貴はキスとB地区への愛撫だけで高ぶり、

 「お願い、はめて」

 と懇願。はい、ここで皆さんご注目。この台詞、あえかな声の「め」がとてつもなくいやらしい!快感を追いかけておぼろげな意識のなか、呂律がまわっていないのだろうと想像させるに至るこの台詞の凄み!

 言ったら濡れ場の冬貴は全て漏らさずにいやらしいのですが、筆者による独断と偏見で選抜した本シーンのMVPは・・・・・・

 「もっと、奥、来て」

 奥いく?いくいく〜!(言いたかっただけです)

 この台詞はこのあとに続く喘ぎ声も含めてのMVPです。ものすごい破壊力。この短い台詞のなかに感じたのは、おそらく半分ほど挿入されている身体で声を発したとき、制御がきかずに勝手に力が入ったり抜けたりしてしまう様子が詰め込まれた一級品の台詞でした(遠目)。神谷さんはその名のとおり、神でした・・・・・・。(拝み)

 ■罪の褥も濡れる愛
 原作収録の書き下ろしが音声化されたもので、なんとあの冬貴が32歳になりました。義康は37歳になっており、根本から冬貴との向き合い方を変えたようです。見返りは求めず、快くはないものの、他人との情事を許すことで冬貴へ愛情を向ける努力をしています。すれ違いばかりだった本編よりも、仲睦まじい二人が多く聞けるトラックとなっております。

 <このボーナストラックでの聞きどころはココ↓>
 その1.「ね、義康♡」(冬貴)
 その2.「おじさま、ダメ、ここじゃ」(和貴)
 その3.「入るっ、お湯、あっつい」(冬貴)
 その4.「そんっな、とこっ、までっ、いいっ」(冬貴)

 聞きどころのその1以外は全て濡れ場です。安心と信頼の濡れ場です。
 ストーリーの方も護憲運動を治めるため現首相の退陣に翻弄する義康を、冬貴の伝わりづらいアシストにより早期解決するという手の込んだお話でした。義康は冬貴の画策に最後まで気づけないという、相変わらずのKUZUっぷりで毎度どうも。ついでに言うと、お前、冬貴の多情を責めていた割に自分は冬貴の息子とよろしくやってんのかい!と言いつつも、義康×和貴のあの艶かしいやりとりを聞いてしまうと、他のシリーズも聞かざるを得ない清㵎寺沼へと誘われる筆者であった。末恐ろしい清㵎寺家・・・。

 ■末筆
 罪の褥も濡れる夜、BLならぬBERO(読み:ビーエロ)が三度の飯よりも好物の筆者としては、大大大満足の1作でした。驚異の3枚組で濡れ場総数16回、濡れ場総時間33分。なんなら疲労感を覚えるほどの内容量でした。これだけ長い再生時間でありながらそれでも聞き飽きないのは、やはり神谷さんと遊佐さんの演技力の貢献は大きいです。演出においても、全体をとおして違和感なく聞ける作りでした。ここは本当に大事なポイントの1つで、BLCDを聞いているとシーンや台詞のぶつ切り、不自然なSE、異様にダサいBGMなど、いくら原作や役者さんが良くても演出次第で台無しになるケースはままあるのです。そういった点においても、本作はどこをとっても完成度の高い作品でした。

 とくかくこの冬貴という役は神谷さん受け勢にとって歴史に残る受け役ですよ。ここまで淫乱な受けは他にないことを、BaconxLettuce保証で断言します。儚げな少年から女王様まで、一聴しただけで冬貴という人間を想像させる演技は、本当に最高でした。筆者は光の速さで冬貴にヘコヘコするモブおじさんになったのでした・・・・・・。

 一方義康役の遊佐さんですが鬼のような量の台詞があったにも関わらずKUZUだったね、という印象しかなくてごめんなそい。(筆者、遊佐さんも受け役が好物なもので)しかしながらそのKUZUな義康を見事に演じきり、濡れ場でも息の合った掛け合いで、これまた演技力の高さを見せつけられました。

 改めて本作の物語を要約すると、神性を帯びた蠱惑の御曹司は、惚れた男をも惑わして一度は破滅へと追い込むが、最後には異様ともいえる二人だけの愛のかたちを手に入れる物語。ってあれ・・・・・・こう書くと義康って、被害者なのかもしれ(ry

 まだ聞けていない清㵎寺シリーズがあるのでここからは清㵎寺祭りで逝きたいと思います。シリーズ1作目から全て聞きます。そして書きます。よろしくお願いします。

 次回、史上最高にエロい神谷浩史受けCDが帰ってきた!和泉桂原作!「罪の褥も濡れる夜2」レビュー