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女も男も関係なくイかすBL声優こと鈴木達央降臨!崎谷はるひ原作!「不機嫌で甘い爪痕」BLCDレビュー

 どうも、米津玄師の名前がいつもすぐ出てこなくて「あのー、あーなんだっけあの人、あのーほら、玄米みたいな名前の・・・・・・アハッ!」というアハ体験から玄米をトリガーにして米津玄師の名前を引き出すことにしました。玄米が出てこなくなったらいよいよ終わりです。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 さて、今回はがらっと色が変わりますよ!といっても原作の作家はまたもや崎谷はるひさんなのです(笑)崎谷さん×Atis collectionの組み合わせは質の高い作品が多いから、気にするなよな!

 作家は被れど、中の人は新登場のお二人!攻めのお方は海外ドラマでもアニメでもマルチに活躍!BLでは両刀の高橋広樹さん!高級感が漂う地のお声が素敵です。受け役で出演されている「抱かれたい男1位に脅されています」は大ヒットを記録しましたね!

 そして西に構えるは、女も男もイかすBL声優こと鈴木達央さん!かわいい系からちょいワル系まで幅広く網羅可能な一人雑技団。この人にツンデレをやらせると、世界が少しだけ平和になります。本作でもその本領を遺憾なく発揮!いつになく興奮気味の記事を是非、読んでいってほしい!

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 作品名:不機嫌で甘い爪痕
 [原 作]崎谷はるひ 著
 [レーベル]Atis collection
 [発売日]2010年 6月 28日
 [メインキャスト]羽室謙也(CV.高橋広樹)× 三橋颯生(CV.鈴木達央)
 [設 定]サラリーマン × 宝飾デザイナー
 [ジャンル]現代/お仕事/甘々
 [エロ度]☆★★★★
 [ラブシーン回数]3回
 [ラブシーン分数]12分53秒
 (1回戦,3:40 / 2回戦,3:20 / 3回戦,5:53)

 あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 宝飾会社に勤める羽室謙也は担当する宝飾フリーデザイナーの三橋颯生がゲイである
という噂を耳にしてから意識するようになり、勢いあまって気になっていると告白し、
これまた勢いあまって体を結んでしまう。それから羽室は颯生に対して怯えるような
態度をとるようになり、これに腹を立てた颯生はこれきり関係を断とうとするが・・・?
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 ■萌えもお仕事もヒューマンドラマもこれ1つで

 かれこれ4ヶ月ほど清㵎寺シリーズにどっぷり浸かっておりまして、お前を殺して俺も死ぬ、みたいな天城越えばりの泥沼ドラマばかり聴いていたせいでしょうか。本作を聴いてものすごく癒されている自分がいました(笑)本作では日常のなかで起こりうる浮き沈みであったり、すれ違いであったりを描いていて、とりたてて波の大きな事件は起こりません。登場人物が少ない作品なので、二人の掛け合いが多いのも特徴。そのため台詞量が多い。それもだらだら日常を見せるのではなくて、小さい波が起こりながらテンポよく進んでいくので、一気に聴かせてくれます。

 ただの年下攻めのリーマンものか〜オラ聴き飽きたぞ〜、なんてなめてかかると大火傷すっぞ!ラブコメ要素、お仕事要素、ヒューマン要素、それら全てを無に帰すほどの破壊力をもつ萌え。はい、全部詰まってます。これ1つで叶います。え?お高いんでしょって?いやいや今回わたしたち頑張りました。もう今日だけです!今から30分以内にご注文いただいた方に限り!¥4,980!送料無料でお届けいたします!さらにさらに!今なら謙ちゃん特製手作りチャーハン×3個をつけさせていただきます!(最後までやりやがった)

 ■宝飾業界のリアルな業界事情が覗けるお仕事系ドラマ
 本作は宝飾業界が舞台になっており、崎谷さんの前職での経験がふんだんに詰め込まれておりましたね。筆者は普段からシンプルデブザベストなので、装飾類はほとんど身につけず、ピアスも開けていないくらいのピュア坊や。(DOKOGA?)当然のことながら宝飾業界には疎いでござる。

 「もしかしてアクセサリーとジュエリーの差もついてない感じですか」

 イエス高○クリニック!と心のなかで返信。痛いところを突かれたような気分になり、気になって調べてみたところ・・・・・・

 『アクセサリー』はネックレスや髪飾り、ベルトなど、使用素材に制限がないものを総称して呼びます。
 一方『ジュエリー』は地金が金銀、プラチナ、天然の宝石など、希少価値の高い素材を使用したものです。つまり『ジュエリー』は、『アクセサリー』の中でも希少価値の高い、限定された素材を使用したものです。
※引用元:https://www.tsutsumi.co.jp/story/guide/01.html

 8へえ!(古)いやーこれは知っていて遣ってる人結構少ないのでは?と思いました。同じ類いの言葉くらいにしか意識してなかったので勉強になりました(笑)

 他にもプラチナの配合規定など、宝飾業界についてマニアックな内容が語られていて、作る工程や業界事情は生々しく、それだけにリアルなお仕事系ドラマを聴いているかのようです。

 新ブランド立ち上げに関わる颯生ですが、どうも契約先のチームと馬が合わない。わかりやすく悪い社長が無茶苦茶で支離滅裂な要求を押し付けて、颯生や伝説の営業マンと呼ばれる神津を振り回します。

 なんとか持ちこたえて仕事を遂行しようとする颯生をよそに、どんどんエスカレートしていく理不尽株式会社。どこぞのインチキデザイナーのイメージとおりにデザイン作れだの、役立たずは営業名簿を作ってろだのやりたい放題。ここは聴いている方もかなりストレスがありました。ただこのイライラさせる展開は次の展開のための布石!

 「三橋さんともども、私もこの企画から手を引かせていただきます。見込みのない仕事に時間を費やすことほどバカなことはない」

 はい!スカッとジャパン!いや〜神津さん言ってくれるね〜!わかりやすく悪い人たちが、わかりやすくおどおどしちゃってね!やってやったぜ!それでまたそのあとの神津さんの台詞がいい!

 「らしい、らしくないなどと誰が決めるのかな。私は私なりの生き方しかできはしないよ」

 颯生から勢い任せの行動は神津さんらしくない、と咎められたときの台詞ですが、これもまた聴いている側に深く刺さる言葉ですわ。さらにここに神津さんの声優である隈本さんの深イイ声が乗っかる相乗効果!伝説の営業マンと言わしめる凄みが出てました。怖そうだから絶対怒られたくないですね。ミス隠蔽するレベルで。(ダメ人間)

 最初こそ理不尽株式会社にストレス爆発でしたけど、ちゃんと最後にはスカッとさせてくれる&神津さんの格言があり、一気に聴かせる崎谷マジックここにありでした。

 ■鈴木達央の真髄ここにあり

 BLCD界では倖田來未も唸る、エロかわいいい系声優の鈴木達央さん。性別という枠を超えて人を悶えさせるエロかわ魔術師としてその名を馳せている(今作った)鈴木さんですが、本作ではソフトツン・ハードデレのキレイなお兄さんを演じました。もうね、かわいいを超えてる。かわいい、とか、萌えるとかいう言葉じゃ足りない!

 adorable destroy!!!!!

 みたいな訳のわからない造語を作りたくなるくらい、いろいろ超えてきてる!うん、一回落ち着こ!

 颯生は羽室より1個上の設定なんですよね。それもまたいい!最初付き合う前あたりは、1コ上のパイセンっぽい余裕な感じがありましたが、付き合いはじめてからは猪突猛進型年下彼氏のけんちゃんに振り回されながらも徐々に甘えていく感じとかね!んでもういちいちかわいいんです。わかりやすく甘えるシーンじゃなくても、ちょっとした台詞の言い回しにかわいいが駄々漏れてる。かわいすぎて監督に注意されたほどらいいですよ。かわいすぎて注意されるってなんだよ。最高かよ。そのへん是非崎谷先生のドラマCDレビューがアップされているのでチェケラ!(うざ)

www.pixiv.net
 普通に喋っててこんだけかわいいってことは、もう濡れ場なんか聴いた日にゃあどうなっちゃうんだいッ!(なかやまきんに君風に)興奮しすぎて肋骨折れるんじゃねえかなってくらいのadorable destroy!!!!! 濡れ場総回数は3回と回数だけみれば少なく感じるんですけど、もう内容が濃いいから全く感じない!むしろこれ以上続いたら肋骨折れるからもう勘弁してくださいみたいな。かなりやべえことになってて、もう自分でも整理できないので、ココにビンビンきた!ってところをピックアップ!

 adorable destroyその1.ダメじゃ、ないですぅ
  (Disk1-トラック5にて、はじめてのセックスでけんちゃんから挿入していいか聞かれたときの一言)

 adorable destroyその2.けんちゃん、きて?
  (Disk1-トラック8にて、下の名前を呼んでほしいと拗ねたときに返した一言)

 adorable destroyその3.ここ、すごい今、じんってきちゃった♡
  (Disk2-トラック7にて、名前を呼ばれながらキスされたあとの一言)

 adorable destroyその4.なにそれっ!すごいんだけどっ!
  (Disk2-トラック8にて、挿入されたときの一言)

 adorable destroyその5.こんな、でも?なぁ、痛いと思う?これのここどう?
  (Disk2-トラック8にて、痛いことはしたくないと気遣われたときの一言)

 ね。もう全ての語彙力をかなぐり捨てて「凄い」の一言に回帰する勢い。Disk2-トラック8におかれましてはなんのこっちゃてんやわんやですわ。声優お二人の力量と息のシンクロ率が半端じゃない。もう颯生のエロいお兄さんがけんちゃんの上で腰ぐりんぐりんしてるところが目に浮かぶのよ!鮮明にね!とあるレビューにも、

 「ちょっと待って、さてはこれ本当にや、ってんな?」

 みたいな感じのニュアンスでお書きになられている方がいて、まさに言い得て妙とはこのこと!最中の演技はもちろんこのうえなくドエロいんですけど、Disk2-トラック7の最後すごくありません?自分の体がパートナーの男根を欲して反応していることを本人に伝えるというイリュージョンエクストリームアタック。攻撃力強すぎて受け止めきれないよ。即HPゼロだよ。自分が羽室だったらずっとBOKKIしてるね!颯生見るたびBOKKIしてる童貞中坊な俺は永遠のフォーティーンさ。(なに)

 ■進撃のけんちゃん

 羽室さんいいキャラですよねえ。最初のゲイサイト覗き見シーンとか颯生との濡れ場も、包み隠さない本能をぶつけていく感じが猪突猛進という言葉にぴったりな攻めです。最初付き合うまでの羽室と颯生のやりとりは普通に声出して笑っちゃう面白さ!いやはや笑える濡れ場シーンも珍しいですよね。全然噛み合ってない二人の掛け合いに、思わず吹き出しちゃいました。

 <けんちゃんの珍回答>
 ・ミツハシサン・・・・・・
  (颯生がかまかけてベッドに誘ったときの一言)
  ※エ○ファームの電気ウナギイヌに酷似

 ・いいんですか!俺は遊びでもいいです!
  (颯生がかまかけてベッドに誘ったときの一言)

 ・あの、三橋さん、触っていいですか?→はあ!?
  (服を脱いで、気が済んだならもうやめようとなだめられたときの一言)

 ・もっと触ったら、もっと立ちますか?→はいい!?
  (触られれば反応すると言われたときの一言)

 ・すいません!なんかもう止まりません!
  (颯生の体触って興奮しちゃったときの一言)

 颯生のツッコミもまた面白くて笑えます。はぁはぁしてろくに颯生からの呼びかけも聞こえていない感じの演技もよかった!こいつ今入れることしか考えてねえ!と颯生も聴者も思ったことでしょうね(笑)

 けんちゃんは別の漫画で例えると、のばらあいこ著「秋山くん」に登場する柴大輔と同型の攻めですね。無害ワンコと見せかけて一度着火すると(主に性的な方面で)爆走するタイプ。そんな気はなかったはずが獣のごとく貪ってくるけんちゃんに、体と心をもっていかれて最後には欲しがっちゃう颯生お兄さんに童貞中坊はまたBOKKIだよ。

 一見大人しい性格に見えるけれど、実はスーパー彼ピッピな一面もあるけんちゃん。颯生さん頑張りすぎちゃうから自分が気をつけてあげようとか、忙しい颯生のために料理作ってあげたりとか、颯生大好きだから理解しようとするし、喜ぶことをしてあげようと尽くすけんちゃんは、これぞ崎谷産甘やかし攻めの真骨頂。コーヒーでいうところのマックスコーヒー攻めなけんちゃんでした。

 ■末筆

 いや〜ここ数ヶ月の地獄の底から愛を叫ぶみたいな暗澹たる作品たちから一転、日常系の甘々成分が沁みた・・・・・・。崎谷作品のなかでも「しなやか〜シリーズ」は結構聴くのに体力いりますが、本作は笑ったり悶えたりしながら、一気に聴くことができました。本ドラマCDは聴いたあとお肌がツヤツヤになる効果が期待できます。(気持ちの問題です)

 そしてキャストのお二人がとてもよかった!けんちゃん役の高橋さん、好演でした!颯生の体見て興奮しちゃうところなんかは絶妙でしたね。けんちゃんヤバイやつ感がビシビシ伝わってきた(笑)滑るように喋るのに、そのなかに細かい技がものすごく詰まっているんですよね。コメディって難しいと思ってるんですが、その間とかスピードなどもお見事でした。

 待ってましたと言わざるを得ない鈴木達央氏!かわいすぎて監督に注意された理由が、本作を聴けば丸わかりです。駄々漏れちゃってんもんね!「adorable destroy」という造語まで作らせる鈴木さん末恐ろしい。生きているかぎり出演し続けてほしい特異な声優さんです。鈴木さんの特異性は他にもあって、去年自身の公式サイトにてBLCDについて語ってる記事があるので抜粋。

tatsuhisa-s.com


 BL好きな方々から言わせると俺は「BL界のビッチ」だそうです。この二つ名、ホント好き。あざっす。

 これが鈴木達央の特異性だッ!BLCDの出演に関して前向きなコメントってまあ聞けないんですよ。どっちかっていうとその話触れないでくれとか、酷いと女性蔑視発言する輩もいるくらいですからね。そんななかBLCDについて好意的な姿勢を言葉で伝えていただけることは本当に嬉しいものであります(泣)BLCDを語ろうとすると、どうしても差別的な発言が目立つのですが、聴者を女性に断定していないのもさりげなく人格者。性別どころか、無差別にいてこますアダルトお兄さん鈴木達央様。(拝み)そんな鈴木さんだから規格外のかわいさが出せるんだな、うんそうだ、そうに違いない。


 次回、けんちゃんが立たない!?でも大丈夫!エッチな颯生お兄さんにかかれば屁の河童!崎谷はるひ原作!「不条理で甘い囁き」レビュー